濡れそぼつ雨の龍穏寺

紫陽花には雨がよく似合う。梅雨入り後2週間、雨らしい雨が降らず期待はずれの毎日でしたが、やっと今日は本格的な雨になってくれました。夏の水不足の懸念も解消されて、私はルンルンで今年三度目の龍穏寺へ。何も雨の日にわざわざ写真撮り?と言うなかれ。こういう日だからこそのシャッターチャンスはあるというもの。

ああけれど、やはり・・・あまり咲いていません。さすがに早咲きのカシワバアジサイ(※)だけは咲きそろい、雨に打たれて重い頭を垂れていました。そのほかは数えるほどの花しか咲いておらず、蕾さえまだ固そうです。山の中だからでしょうか。

花の群生がないので花穂そのもののアップばかり。雨の中ではレンズ交換がしにくくズーム一本で勝負。それでもレンズが濡れないよう気を使い、アングルを変えるのにも一苦労です。境内を一通りまわると雨足が激しくなってきました。山門に戻って一休みです。この門には多聞天や広目天など四天王が参内するものに目を睨ませていますが、何せ中は暗くて写真は撮れません。雨は容赦なくまわりの樅の木立に降り注ぎます。そしてやがて目に映ったのがこの山門に上ってくる石畳の参道です。傾斜は緩やかですがこちらにまっすぐ向かう道が雨に光っています。

あらためて参道を下りて、今度は山門を振り返りました。降りしきる雨の中に佇む山門、そして一直線に延びる石の道。暗い森がひとしきりの輝きを押し包んでいます。この鬱蒼とした境内の森では濡れそぼつ私だけがうろうろしていて、ほかには誰一人として訪ねてこなかったようです。
※前回紹介した縦に花穂が延びる白いアジサイ。葉が柏の葉に似ている。

ガクアジサイを見上げる
境内林を廻り込むようにして樅の参道がある
山門へと延びる石畳の参道
山門から覗く石仏像
山門脇から鐘楼を望む
初めて見た丸いピンクの紫陽花
カシワバアジサイは頭を垂れていた
鐘楼からわずかに望む山門の屋根
花はこれから